【火葬】荼毘に付す~インドからの伝来~

【火葬】荼毘に付す~インドからの伝来~


火葬とは、葬送手段のひとつで、仏教の起源であるインドから伝来しています。

荼毘に付すの【荼毘】は仏教用語で火葬を意味し、サンスクリット語に由来しているそうです。

最近ではご遺体の焼却を伴う葬儀全体を指す場合もあります。

日本では、古墳に火葬の遺跡が発見されていて、古来より葬送の手段として火葬が行われたことがわかっています。

そして現在、日本では火葬が一般的な葬送手段となっております。

土葬の風習が残っているところもありますが、東京をはじめとする首都圏、人口が密集する地域ではほとんど火葬が行われています。

世界的にはイスラム教、キリスト教など土葬を主流とする文化も多々ありますが、コロナ禍により火葬を推奨する国が増加傾向にあります。

現在、日本での火葬は技術も発達し、火葬炉の温度は800から1200度のところが多く、早いと40分ほどで火葬は終了し、その後30分ほど冷却するそうです。

平均1時間から2時間の所要時間となります。


では、日本での火葬に関する諸注意や手続き、流れをご紹介いたします。


【火葬の際の諸注意】棺の中に入れてはいけないもの

・金属や陶磁器など燃えないもの (メガネや入れ歯などは、棺には入れずに、骨壷に納めることも多いようです。)

・厚手の衣類や水分の多い果物など、燃えにくいもの

・缶詰やライターなど、破裂や爆発の危険性のあるもの

・生きている人の写真

火葬の際、棺の中に故人の思い出の品を入れる方が多くいらっしゃいます。

公害や焼却の妨げになる可能性のあるものは一緒に入れることはできません。

また、自治体や火葬場で禁止しているところもあります。

事前に葬儀社や火葬場に確認しておきましょう。


【火葬の手続き】葬儀社が代行するのが一般的です

①市区町村の役所に死亡届、死亡診断書、火葬許可申請書を提出する。

②申請が受理されると役所から火葬許可証が発行。 ※この書類がないと、火葬ができません。 必ず受け取ってください。

③火葬許可証を、火葬場に提出す。


【火葬から拾骨の流れ】

①炉前もしくは告別ホールで僧侶による読経、焼香をします。

 ※僧侶が火葬場までお供されない場合もあります。

②炉の点火ボタンを押し、合唱礼拝をします。 

※関東近郊だと炉の点火ボタンは、係りの方が押します。 

地域によっては喪主、親族の方が押す風習もあるようです。

③火葬が終わるまで控室で待機します。 

※火葬の時間はだいたい1時間から2時間となっていますが、 火葬場によって違いがあります。

④係員から火葬終了の連絡が来ましたら、全員で拾骨室へ向かいます。

⑤拾骨室にて拾骨を行います。 拾骨は2人で1組になって、それぞれの箸でお骨を一緒に挟み骨壷に納めていきます。

 係員の指示に従って行います。箸渡しは故人をこの世からあの世へ三途の川の渡しをしてあげるという思いからきていると言われています。

⑥拾骨が終わったら骨壷に納められた遺骨と火葬済印の押された埋火葬許可証を受取り火葬場を後にします。

※埋火葬許可証は納骨の際に必要な書類です。大事に保管しておきましょう。

⑦火葬後には自宅または斎場に戻りますが、 火葬場からの帰路は往路と道を変えるという風習があります。

⑧自宅、又は斎場に戻り「精進落とし」や「初七日法要」などが執り行われることが多いです。


火葬の際、葬儀会社や火葬場の係が取り仕切る事が多いので、喪主様、施主様が火葬の流れを知っておく必要はありません。

火葬が終わるまでの間、控室で一緒に同行された方々や僧侶へのおもてなしをするのが一般的ですので、それだけ覚えておいていただければと思います。


紀元前より続く火葬、多くの方が火葬され、見送られた。

見送る人々は何を想って見送っていたのでしょうか。

その想いは、二千年経ても変わらないのかもしれません。


百合ヶ丘家族葬ホール

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