焼香で使われる抹香について

仏式の葬儀で抹香を焚くことを焼香といい、死者を弔うために僧侶にお経を読んでもらい抹香をあげることで、清らかな心でお見送りをする作法です。

焼香で使われる抹香とは

香木を刻み混ぜ合わせた供香のことで、直接火種にくべて焚く他、火種として使われます。

混ぜ合わせる香木は基本的なもので5種類あります。


白檀(びゃくだん)熱帯性常緑樹で甘い香りが特徴で、サンダルウッドと呼ばれています。

沈香(じんこう)香木の中で高級とされるジンチョウゲ科の沈香樹から摂れる香木です。

丁子(ちょうじ)フトモモ科の常緑高木で、クローブと呼ばれています。

鬱金(うこん)ショウガ科の多年草で、根茎を乾燥させて使います。

龍脳(りゅうのう)龍脳樹の樹脂から摂れる塩状の結晶で、ボルネオールと呼ばれています。

その他、甘松香や安息香が、かつては使われていましたが、現在は樒(しきみ)が使われています。

また、10種類以上を配合しているものがあり、等級の目安として使うことがあります。



マッコウクジラと関係がある?

マッコウクジラの「マッコウ」は抹香に由来し、漢字で抹香鯨と書きます。

それは、腸の分泌物から摂れる貴重な香料、龍涎香(りゅうぜんこう)が抹香と似た香りがすることから、生物学名として定着しました。

芳香成分が含まれるロウ状の物質で、結石となって体外へ排出されたと考えられています。とても高価な香料なので、格安なお香には使われていません。

かつては海岸に漂着しているものを採集していましたが、現在、龍涎香はほとんどが合成されたもので、アンバーグリスと呼ばれ香水に使用されています。

百合ヶ丘家族葬ホール

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